弁護士ブログ

2015.06.16更新

前回の続きになります。

むち打ち症で後遺症として、後遺障害の等級認定をするための神経症状の検査について、

4 深部腱反射テスト

反射というのは、もともと、熱いものに触ったりしたときに、意識する前に即座に手を引くなど、生命を防衛するために大事なものです。

   頸椎C5の神経根に問題が生じていると、上腕筋・上腕二頭筋・烏口腕・腕橈骨筋など上肢の痺れ、腫れ脱力感、筋力低下などが生じます。(大胸筋にも違和感が生じる場合があります。)

  さらにC6の神経根に問題が生じていると、上記筋肉の他に、上腕三頭筋(C7の神経根の支配領域でもあります。)、長・短橈側手根筋(C5・C6・C7の支払領域)などにも上記症状が現れます。

 

 そこで、上肢の腱をゴムハンマーで叩き、筋収縮を見る検査になります。

ゴムハンマーで腱を叩くと、通常、前腕が屈曲したり、上腕三頭筋が伸展したります。

その具合を、診断書では、「亢進」「軽度亢進」「正常」「低下」「消失」で区別します。

低下・消失というのは、反応が薄い、または反応がない場合です。

亢進というのは、逆に反射が過剰の場合を意味します。

余談ですが、たまに診断書の記載の中には、このような各頸椎(C4・C5・C6・C7)の支配領域を逸脱しているものがあります。交通事故に強い弁護士は、このような記載を見逃さずに、訂正・再診断を求めてから、後遺障害等級認定の申立てを行います。

5 脊椎損傷を確認するホフマン検査・トレムナー検査

これは、前述の腱反射の場合とは反対に、反射が現れたら異常(陽性)、反応がなければ正常(陰性)になるもので、病的反射と言われます。

ホフマン検査とは、中指を挟んだ状態で、中指の爪を掌側にはじいて、親指が屈曲・内転するか見る検査です。

  反射があらわれたら、脊髄障害・錐体路障害が疑われます。

トレムナー検査とは、中指(第3指)の先端を背側にはじいたときに、親指が内転・屈曲するかを見る検査です。

両手を検査し、片方だけに反射が現れた場合は、異常(陽性)ありとして、脊髄障害・錐体路障害の疑いがあります。

 

 

投稿者: 名古屋大光法律事務所